インドネシアは、(未払いの特許年金の支払いに関する)債務救済プログラムを2021年から継続する。インドネシアが 「Crash Program」 と名づけたこの債務救済プログラムは、債務者により実用的で、債務者のニーズに対応できるように調整されている。「Crash Program」 は、2022年2月21日に発行された財務省の 「Crash Program 手続を通じた国の債権の決済に関する規則No.11/PMK.06/2022」 に規定され、前年の同じ内容の通知に置き換えられる。
特許年金は 「国の債権」 であるため、Crash Programの対象となる。知的財産総局 (DGIP) によると、2022年3月現在、未払いの特許年金は2,110億インドネシアルピア(約1,450万米ドル)に達している。DGIPは特許保有者が未払いの特許年金を支払う方法として財務省のCrash Programを推進している。
Crash Programでは、未払いの特許年金を保有する債務者は、以下のタイプの債務救済を申請することができる。
- 債務の利子、違約金その他の費用の全額免除;
- 負債元本の60%割引;および
- 残りの元本金額から、次の項目の追加控除:
- 2022年6月までに決済された場合、40%;
- 2022年7月までに決済された場合、30%;
- 2022年12月20日までに決済された場合、20%。
新しい規則の下でのCrash Programの主要な点を以下に概説する。
【外国債務者】
2021年の当初のCrash Program規則では、外国債務者がCrash Programに参加するための要件に関する具体的な情報が欠落していた。新しい規則では、外国債務者がCrash Programに参加するために、インドネシアの外国領事館または出身国の認定機関からletter of referenceを取得することができる。
letter of referenceでは、債務救済が提供されない限り、債務者が債務を全額返済できないことを確認しなければならない。
【支払猶予期間】
2021年のCrash Programの実施中、債務返済猶予・手続に対する関心がほとんどなかったため、新しい規則は、Crash Programにおける支払いを延期するための猶予や法的措置を含まないものとなっている。新しい規則の下では、債務救済はCrash Programで利用できる手続のみである。
【提出期限】
新規則は、2021年規則に比べ、年末に向けた債務救済の申請期限をさらに押し上げるものである。2022年のCrash Programの場合、債務救済の申請期限は2022年12月15日 (2021年のCrash Programの2021年12月1日から)である。
債務救済の請求が承認された後は、2022年11月21日から2022年12月15日までに提出された請求を除き、1カ月以内に決済されなければならず、その場合の支払期限は2022年12月20日である。
備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。Indonesia Renews Debt Relief Program for Settlement of Unpaid Patent Annuities